AUTomotive Open System ARchitecturer
AUTOSAR 開発支援

Concept

車載ソフトウェアの部品化を実現します

AUTOSAR(AUTomotive Open System ARchitecture) は、欧州の自動車メーカー・部品メーカー主導で車載ソフトウェアの共通化を目指して 2003 年 7 月に設立された組織です。 AUTOSAR 仕様として、車載ソフトウェアプラットフォーム仕様を含むソフトウェアアーキテクチャ、アプリケーションインタフェース、および開発方法を定義しています。
永和システムマネジメントでは、AUTOSAR仕様の主要コンセプトであるソフトウェア部品化を実現する基盤ミドルウェア「ソフトウェア実行環境(RTE)」を開発し、提供しています。 また、ソフトウェア実行環境(RTE)を活用し、ハードウェア非依存となるソフトウェア部品の開発・単体テストを支援する統合開発環境をご提供しています。
また、AUTOSARの基盤ソフトウェア/ツールのご提供とあわせて、お客様がお持ちのソフトウェア資産を流用してAUTOSAR対応を行う支援サービスもご提供しています。

ソフトウェア実行環境(AUTOSAR RTE)

AUTOSARの開発方法はモデル駆動開発です。AUTOSARモデル仕様に従って、システムを構成するトポロジとソフトウェア部品で構成されるアーキテクチャを設計し、開発を進めます。
AUTOSAR RTEは、ECUで動作するソフトウェア部品の動作基盤となるため、アーキテクチャの設計内容に応じて効率よく動作するように実現する必要があります。このため、AUTOSAR RTEは、モジュール生成ツールとして提供しています。

・AUTOSAR RTE

弊社は、名古屋大学情報科学研究科・組込みリアルタイムシステム研究室主催の『車載制御システム向け高品質プラットフォームに関するコンソーシアム型共同研究』に参加しています。
弊社の保有するAUTOSAR RTEのノウハウは、本共同研究のRTEモジュール生成ツールに反映され、TOPPERSプロジェクトの成果物として公開されています。

AUTOSARソフトウェア部品向け統合開発環境

AUTOSARのソフトウェア部品は、再利用可能なソフトウェア資産として活用しやすいよう仕様化されています。 開発したソフトウェア部品は、AUTOSAR RTEを利用して動作することから、通常はECUへのインテグレーションを行わないと動的検査や動作確認が行えません。 部品毎に開発と単体テストを効率よく行うためには、ECUインテグレーションの手間を軽減し、動的検査を効率よく行うための環境が不可欠となります。

・ARTEC VFBS - Virtual Function Bus シミュレータ
・ARTEC CDK - ソフトウェアコンポーネント開発環境

弊社では、AUTOSARプラットフォームのPCシミューション環境を開発し、実ECUへのインテグレーションを行わずにソフトウェア部品の実装、動作確認、単体テストを実施可能としました。 開発したPCシミュレーション環境を統合開発環境に統合し、シームレスにAUTOSARソフトウェア部品の開発や動作確認が行えるパッケージとして提供しています。

AUTOSAR Support service

概 要

既存システムをAUTOSAR対応とするには、機能・信頼性等の役割に応じたASW(アプリ)の垂直方向の分割と、 ASWとBSW(プラットフォーム)の水平方向の分離が必要となります。
これらに必要となる以下の作業を、弊社が担当して実施いたします。
・ 既存システムのモデル分析と、AUTOSAR化課題の洗い出し
・ ASWのソフトウェア部品化(SW-C化)検討と、SW-C間のI/F仕様化
・ ASWのAUTOSARプラットフォーム対応の方針策定、および、BSWとのI/F仕様化

作業実施例

立案した対応内容に基づき、実際の開発インテグレーション支援も実施いたします。

AUTOSAR導入支援
またAUTOSAR導入支援としてAUTOSARメソドロジやAUTOSAR SW-C開発の支援サービスもご提供します。
・ AUTOSAR対応開発プロセスの定義
以降の開発をスムーズに進めるための工程定義・ドキュメント整備
・ AUTOSAR導入教育
 AUTOSARの概念理解SW-C開発手法習得のための講習・実技(1日~)
・ AUTOSARメソドロジサポートツールの提供・カスタマイズ
・ 既存資産を活用したAUTOSARツールチェーン開発提案など

AUTOSAR RTE

概 要

AUTOSAR規格に準拠したソフトウェア部品実行環境(Runtime Environment)です。RTEとは、ソフトウェア部品を動作させるフレームワーク機能を実現するプログラムです。 本ツールを利用することで、設計したアーキテクチャに最適なアプリケーションフレームワークを実現するRTEモジュールを生成することができます。

用 途
AUTOSAR仕様に準拠したソフトウェア開発のRTE生成ツールとしてご利用頂けます。 また、特定用途向けにカスタマイズしたソウトウェアプラットフォームと組み合わせ、モデル駆動開発の基盤ツールとして利用できます。
RTE機能概要

AUTOSAR Release3.0、4.0 仕様に準拠して以下の機能を提供します。

AUTOSAR Release 3.0向け[ リリースノート

部品
シングルインスタンス生成のみサポート
下記種別のコンポーネントに対応
ApplicationSoftwareComponentType
SensorActuatorComponentType
ComplexDeviceDriverComponentType
EcuAbstractionComponentType
部品間連携
下記の部品間連携メカニズムをサポート
Sender-Receiver連携
プリミティブ型/コンプレックス型の
データ連携(ECU内/ECU間)をサポート
Client-Server連携
同期連携(ECU内連携)をサポート
非同期連携(ECU内連携/ECU間連携)をサポート
ApplicationSoftwareComponentType
動作制御
部品の動作トリガとして、以下のイベントをサポート
周期イベント
Sender-Receiver連携に伴うデータ送信/受信イベント
Client-Server連携時に伴う
サーバ呼び出しイベント/応答イベント
ランナブル間データ連携、排他制御をサポート

AUTOSAR Release 4.0向け[ リリースノート

部品
ソフトウェアパーティショニングをサポート
(※AUTOSAR OSが必須)
シングルインスタンス生成のみサポート
下記種別のコンポーネントに対応
ApplicationSoftwareComponentType
SensorActuatorComponentType
ComplexDeviceDriverComponentType
EcuAbstractionComponentType
部品間連携
下記の部品間連携メカニズムをサポート
Sender-Receiver 連携
プリミティブ型の
データ連携(ECU内/ECU間)をサポート
Client-Server 連携
同期連携(ECU内連携)をサポート
Mode連携
モード値の伝達連携をサポート
動作制御
部品の動作トリガとして、以下のイベントをサポート
周期イベント
Client-Server連携時に伴うサーバ呼び出しイベント
モード切り替えイベント
(モード遷移の契機のみをサポート)
APIによるランナブル起動(外部/内部イベント)、
排他制御をサポート
ツールチェーン

AUTOSARに準拠したシステム設計ツール、およびECUコンフィグレーション設定ツールと組み合わせて利用できます。
AUTOSAR Release3.0 向けでは、システム設計ツール、およびECUコンフィグレーション設定ツールと組み合わせたパッケージにて、ご提供可能です。

システム設計ツール
Change Vision社製 JUDE Automotive
ECUコンフィグレーション設定ツール
弊社製 ECUコンフィグレーションツール
(OS、RTEのコンフィグレーションをサポート)
販売価格
RTEジェネレータツール(研究・開発用ライセンス): 498,000円(税別)

ARTEC VFBS

概 要

Windows PC上で動作するAUTOSAR ソフトウェア部品の開発・動作シミュレーション環境です。
AUTOSARのシステム設計データを読み込んで、自動的にシミュレーション環境を生成します。
本ツールのシミュレーションでは、AUTOSARのVirtual Function Busの動作を再現します。
AUTOSARのシステム設計とC言語プログラムで開発するAUTOSARのソフトウェア部品がどのように対応するかを把握できるため、AUTOSAR手法の教育に適しています。

用 途
AUTOSARメソドロジ(システム設計に応じてソフトウェアを開発するモデル駆動開発)の教育
AUTOSAR規格を適用したシステムのプロトタイピング
特徴
複数ECUで構成されたシステムに対応しています。
C言語開発環境、RTE生成機能を搭載しており、AUTOSARに準拠したシステム設計データがあれば、
本ツールのみで動作シミュレーションが実現できます。
シミュレーション環境と連携する入出力用のGUI部品をカスタマイズするAPIを提供しており、任意のGUI部品を組込むことができます。
ツールチェーン
AUTOSAR Release3.0に準拠したシステム設計ツールと組み合わせて利用できます。
システム設定ツールとして、下記ツールと組み合わせたパッケージをご提供可能です。

システム設計ツール
Change Vision社製 JUDE Automotive
販売価格

ARTEC VFBS単体: 498,000円(税別)

ARTEC CDK

概 要

Windows PC上で動作するAUTOSAR ソフトウェア部品の開発・自動テスト環境です。
AUTOSARのシステム設計データ(単一ECU分)を読み込んで、ソフトウェア部品の開発・テスト環境を自動的に生成します。
AUTOSARの基盤ソフトウェア、およびRTEのAPIを利用した、単体テストができます。
ソフトウェア部品、および AUTOSAR BSWとして組み込む基盤ライブラリ/Complex Device Driverの
開発・単体テスト環境としてご利用頂けます。

用 途
AUTOSAR規格を適用したソフトウェア部品の開発・単体テスト
特徴
AUTOSARフルスタックのECU仮想環境(テストベッド)を自動生成します。
単体テスト工程を効率化し、部品とテストケースを資産化できます。
仕様書からテストケースのひな型を自動生成します。
生成したテストケースは何度も実行可能です。
エビデンスとなるテスト結果を含むテスト報告書を自動生成します。
ツールチェーン
AUTOSARに準拠したシステム設計ツールと組み合わせて利用できます。
AUTOSAR Release3.0向けでは、システム設定ツールとして、下記ツールと組み合わせたパッケージをご提供可能です。

システム設計ツール
Change Vision社製 JUDE Automotive
販売価格

ARTEC CDK単体: 298,000円(税別)